ロータリーエンジン開発プロジェクトのロータリー47士の闘い

「広島復興」「会社の危機」が大義名分となり、ロータリーエンジンの量産という夢に立ち向かった『ロータリー47士』のお話がありました。

「プロジェクトX」で放送されたのを見たのですがw

ここで、「技術者」「開発者」「ものづくり」に携わる人にとって心が躍り熱くなる、心意気に感動しました。

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ロータリーエンジン開発プロジェクト発足

かつて、ジェームス・ワットでさえ成しえなかった夢のエンジンと言われていた「ロータリーエンジン」の量産に成功した当時「東洋工業」だった現:マツダの人達の熱い戦いがあったんですね。

広島に原爆が投下されたのは、みなさん知っているでしょうし忘れられない事です。
その中において、幸いにも難を逃れた地元企業がありました。

それが現在の自動車メーカー「マツダ株式会社」でした。

そこには、県庁や裁判所が間借りするなど、広島の復興の拠点となっていたんです。
原爆投下後も、被害にあった人達の救護場所となるなど、広島においては無くてはならない会社になっていました。

また、トヨタ、日産が乗用車の販売でマイカー時代の波に乗る中、マツダは依然と3輪自動車がメインだったので、いち早く4輪自動車の開発と量産をする必要がありました。

そんな中、当時の通産省の方針でマツダ自動車自体にも吸収合併の危機が迫っていたんです。

そして、西ドイツで200年もの間、夢のエンジンと言われていたロータリーエンジンの試験開発に成功したと知らせがあり、すぐさま、当時のマツダの社長は現地に飛び、想定外の契約金にも関わらず、会社の存亡のため契約にサインをしたんです。

ロータリーエンジンは「小型」「高出力」「振動の少ない」とメリットの多いエンジンだったので、多くの会社が実用化に向けて開発を進めていたものの、どうしても上手くいかなかったエンジンなのです。

それだけに「夢のエンジン」と言われていたんですね。
社長は、この危機的な会社の状況を考え「賭け」に出たともいえますが、ロータリーエンジンを実用化できれば、武器になります。

そこで、ロータリーエンジンの開発リーダーとして抜擢されたのが、無駄をなくし機能的な乗用車を世に送り出し大ヒットを生み出し、4輪自動車への参入を果たす事に成功した立役者と言える「山本健一」さんでした。

山本さんは、がむしゃらな仕事ぶりと面倒見の良さで「アニキ」と慕われていたそうです。
当時の山本さんは36歳という若さ。

ここからが、波乱の人生の始まりだったんですね。

ロータリー47士の誕生

「国際競争力を持たないと、マツダの今後はない。」
これを跳ね返すには、まだ誰も成し遂げていない「ロータリーエンジンの実用化しかない」という意気込みで、ロータリーエンジン開発のリーダーの山本さんは取りかかりました。

【マツダの従業員みんなのため】という大義名分に、心を痺れさせた山本さんでした。
確かに、36歳の若さで「会社の独立のため」とか高い志を持てたら痺れずにはいられないですよね。私なら「いいの俺で…?」って思っちゃいますw

「男冥利に尽きる」と興奮する山本さんは、このプロジェクトに参加してくれるメンバーを募ったんです。

しかし、ベテランの多くは「開発は難しい」と乗り気ではなかったんですね。

もちろん、世界の技術者が挑戦し続けてしかも200年もの間、達成できていない事ですから、なかなか前向きにはなれないですよね。

でも、若い人たちは違いました。

「夢に憧れ」「新しいものに挑戦したい」といった気持ちが高かったんですね。

単純にそんな気持ちだったのかもしれませんが、山本さんの元には多くの若い人達がロータリーエンジンの開発に名乗りを挙げたんですね。

きっと製造関係の仕事をしている方には、わかってもらえると思うのですが、「今までにないものを作りだせるワクワク」や「目標を達成した喜び」を知る人達がアニキの元に集まったんです。

赤穂浪士にあやかって、ロータリーエンジンの開発プロジェクトのメンバーは「ロータリー47士」と名乗ったのです。

もうね「カッケぇ~」って感じです。この時点で私は興奮して、高ぶりまくりですw

「復興した広島の力を世界中に見せつける」

山本さんが、ロータリー47士に言った言葉です。

また、

「創造的に仕事をしなさい」
「挑戦的に仕事をしなさい」
「ネバーギブアップ」

この3つの言葉を掲げ【ロータリースピリッツ】となりました。

うん。わかる。

「定時までとりあえず会社にいる」
「言われたことだけする」

こんなんじゃ、とてもできませんよね。

「同じことだけしてちゃダメだ」と私は捉えました。
普段から、疑問を持つようにしているんですよね。

そうすることで、疑問から解決までにいたる中で新しい知識を得ることもあるし、知っていた知識をさらに深くしることができたり。

そういった仕事のやり方をしていると、自然とこれまで見えなかったものが見える時があるんです。

まして、今まで誰にもできなかった事をするんですから、やり方なんてない訳です。
そこに、当たり前を押し付けながらではダメだと思うんですよね。

「見えるものが全てじゃない」とか「目でみるな、肌で感じろ」みたいな言葉がここに当てはまってくるんじゃないかなとか、考えてしまいました。


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ロータリーエンジン開発における3つの壁

ロータリー開発プロジェクトのメンバー「ロータリー47士」も集まったところで、意気揚々と西ドイツの試験開発した「小型・高出力・振動の少ない」ロータリーエンジンを実際に動かしてみたんですが、実はとんでもないものでした。

「カチカチ山のタヌキ」と言われる、オイルがエンジン内に漏れる事で起きる白い煙が、いきなり出てくるわ、「電気アンマ」と呼ばれる低速で酷い揺れが起きたり、致命的な問題でもある「悪魔の爪痕」と呼ばれる、走行距離わずか2万キロでエンジンが停止してしまうという状態だったんです。

これは、エンジンを分解した際に、エンジン内壁がえぐられ無数の傷がついた状態になっていたんです。

ローターによって傷つけられた内壁から、ガソリンが漏れエンジンが停止するという、まさに致命的な問題です。

「ええエンジンやぞ」と言われていたにもかかわらず、未だ見えていない何かがあったんですね。

ロータリー47士は、こういった「3つの壁」を乗り越える必要に迫られました。

ここからが、ほんとうの闘い。

山本さんたちは、布団に入っても問題の解決策を探るような生活だったので、まともに眠る事もできず、若いながらも頬はコケて、胃には穴が開き、ついには総入れ歯になるほどストレスを溜め込んでいたんですね。

「そう簡単にいくわけない…」
誰もがそう思ったんだと思います。

私なら、適当に諦めそうですが。47士のメンバーは「ロータリースピリッツ」を忘れていませんでした。

カチカチ山は、逆転の発想とも言うべき、オイル漏れをゴムで塞ぐという「高温で溶ける」という、常識を覆すことで達成し、電気アンマはシングルローターが低速域での振動が酷いことから2ローターにすることで抑えられることを見つけ出しました。

そして、致命的な問題だった悪魔の爪痕もローターに取り付ける部品を、これまた「こうしたらどうなるだろう?」という創造的で挑戦的な発想で解決し、10万キロの走行でもエンジンは止まらずに動き続けました。

もう、このあたり感動しまくってましたよ♪
「そうくるんかっ」って何度も思いましたし、ロータリー47士には「ロータリースピリッツ」が浸透していたんだなと思いました。

同じように、浸透していただけではなく、メンバー一人一人が元々そういった考え方の持ち主が集まっていたのかもとも考えてしまいました。

エンジンよりも先に、ロータリーエンジンを乗せる車体の設計は出来ていたんですね。
これが初代ロータリーエンジン搭載の名車「コスモスポーツ」なんですよ♪

今の車にはない、特徴的なスタイルがたまりません。
何故、今こういった車をださないのか?って思います。

数々の苦難を乗り越え、「コスモスポーツ」は世に送り出され海外では「広島の奇跡」とまで称えられ、アメリカでは「これまでの車を変える」とまで言われたんですよ。

世界で初めてロータリーエンジンを実用化した、マツダのロータリー47士。
山本さんは「ロータリーエンジン発売」を見て、歩きながら涙が出たそうです。

これまでの苦難やいろいろな事が、一気に頭をよぎったんですって。

私もこらえきれずに涙出てましたw

そして、山本さんは「誇り」という言葉も言っておられました。

マツダが広島にあったから出来たとも言われていました。

「原爆により受けた被害から復興したい、会社を守りたい」
そんな高い志が、ロータリーエンジンを完成させたのだと…。

最後に

この後、オイルショックにより燃費の上で問題があり、マツダは経営危機を迎えますが、御存じの方も多い「RX-7」で復活しました。

それから、世界的に有名な自動車レースで、総合優勝した日本車はマツダのロータリーエンジンを載せた、マツダ787Bしかありません。

来年、2017年にロータリーエンジン復活と言われていますが、新しいロータリーエンジンにどんな「ロータリースピリッツ」が受け継がれているのかと思うと楽しみで仕方ないですよね。

技術力はあるはずなのに、価格競争や海外製品に押され気味な日本にもう一度、こういった「熱い気持ちを取り戻してほしい」と言う願いが込められているのではなかろうかとも思ったりします。

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